手順書を作成する際、テンプレートを使おうと考えている方もいるのではないでしょうか。
そのような中で、テンプレートを使ってどのように手順書を作成すればよいか悩む場合もあるでしょう。
今回はテンプレートを使った手順書の作り方とあわせて、記載すべき項目やメリットについてご紹介します。
手順書とは?
手順書とは、業務に関係する作業手順をまとめてある書類のことです。
業務内容や業務方法・業務手順などが記載されており、必要に応じて注意点も書かれているのが一般的とされています。
慣れている人にとっては手順書がなくても業務を進められますが、新人が入ったり担当者が変わったりした際、手順書があればスムーズに業務を引き継げるでしょう。
さらに、人によって業務のクオリティが変わったり、やり方に差異が出たりするのを防ぐ役割を持ちます。
属人化の防止にも期待できることから、特定の人物に負担をかけてしまうことがなくなるのも、メリットの一つです。
手順書とマニュアルの違い
手順書と似た言葉にマニュアルがありますが、この2つには明確な違いが設けられています。
手順書はあくまでも業務の手順を説明するのが主な目的であり、付随して業務内容や業務方法が記載されています。
対してマニュアルは業務内容やルールを説明するのが目的であり、手順が含まれていないケースも多いです。
手順書とマニュアルは混同されることもあり、企業によって呼び方も異なります。
手順書とマニュアルの双方が用意されている場合もあるため、上記のような違いが設けられている点は理解しておきましょう。
すぐに使える手順書のおすすめテンプレート3選
手順書を作成するにあたって、テンプレートを探している人もいるでしょう。
ここからはすぐに使える手順書のおすすめテンプレートとして、以下の3種をご紹介します。
- NEC「工程作業手順書」
- kaizen penguin
- 書式の王様
各テンプレートの詳細について、詳しく見ていきましょう。
NEC「工程作業手順書」
NECの「工程作業手順書」は、非常にシンプルなつくりとなっているのが特徴です。
主に業務名を記載する箇所が大きく設けられており、略図も記載できます。
加えて、業務工程順の記載に対応しているため、初めて手順書を導入する場合におすすめといえるでしょう。
kaizen penguin
kaizen penguinが提供する手順書のテンプレートは、分かりやすく色分けされている点がメリットです。
申請や部内確認など、どの部署が担当するのか・担当者は誰なのかが一目で把握できます。
業務手順の詳細も記載でき、どのような箇所をチェックしなければならないかが記載できるのも特徴です。
bizocean
bizoceanが提供する手順書のテンプレートは、さまざまな部署に対応したものを提供しているのが特徴です。
労務・庶務用だったり経理用だったりなど、部署ごとにテンプレートを選べるのは魅力でしょう。
シーン別の手順書テンプレートも提供されているため、必要なものをダウンロードして活用してみてください。
テンプレートを活用して手順書を作成する流れ
テンプレートを活用して手順書を作成する流れは、以下の通りです。
- ①何の手順書を作成するか決める
- ②手順書に載せる写真・画像を集める
- ③実際の手順を整理する
- ④手順書の内容に誤りがないかテストする
- ⑤使用していく中で最新の情報に更新する
それぞれの内容について、詳しく見ていきましょう。
①何の手順書を作成するか決める
手順書を作成する際は、何の手順書を作成するのかを明確にしましょう。
この部分が明確になっていなければ、曖昧な手順書になってしまう恐れがあります。
何の手順書を作成するかが決まったら、手順の始まりから終わりまでを書き出してみましょう。
大まかな流れを決めておけば、手順書を作成する今後の流れも進めやすくなるはずです。
②手順書に載せる写真・画像を集める
手順書を作成する際は、実際に載せるべき写真や画像などを事前に集めておくのも効果的です。
仮に手順を書きながら写真や画像を集めると、内容を誤ってしまった際にすべてをやり直さなければなりません。
結果として、非効率な方法になってしまう可能性があります。
手順書の作成が滞ってしまう原因にもなりかねませんので、この部分はしっかりと準備しておきましょう。
③実際の手順を整理する
手順書に必要な素材が集まったら、実際の手順を整理してください。
どのような手順で進めるのか、時系列で並べていくのが重要です。
手順を整理する際は、書き方のフォーマットを決めておきましょう。
フォーマットがばらついてしまうと、手順書としては見づらいものとなってしまい、使いにくさを感じる可能性があります。
画像の配置や文字色の使い方などを決めておくと、手順書の作成もスムーズに進められるでしょう。
④手順書の内容に誤りがないかテストする
手順書が完成したら、作成した内容に則って作業を実施してみてください。
スムーズに作業が進むようであれば、実際に展開しても問題はないでしょう。
なお、テストする際はできるだけ作成者本人以外が作業するのが望ましいです。
第三者の目から見て問題点がないかを把握し、必要に応じて修正を実施しましょう。
⑤使用していく中で最新の情報に更新する
手順書を作成したあと、実際に使用していく中で情報がアップデートされるケースがあります。
これらの場面では、常に最新の情報へ更新することを意識してみましょう。
例えば業務の内容が変わったり、システムのバージョンアップが発生したりなどが手順書を更新するタイミングです。
最新の情報が入っていない手順書だと、いずれ使用されなくなってしまいます。
そのため、常に更新できる体制を整えておくことも重要といえるでしょう。
手順書のテンプレートに記載があるか確認すべき項目
テンプレートを用いて手順書を作成する場合、以下5つの項目が記載されているかは必ず確認しましょう。
- 作業名と実施目的
- インプット
- 作業手順とポイント
- 判断基準
- 注意事項
それぞれの内容について、詳しく解説します。
作業名と実施目的
作業名と実施目的の項目が設けられていれば、どのような作業を実施するのかが一目で分かります。
手順書は分かりやすさが求められる場面も多いため、これらの項目が用意されているかは必ず確認しておきましょう。
目的はできるだけ詳細に記載できると、作業を実施する人の理解度も深められるため、おすすめです。
インプット
インプットとは、業務を実施するうえで必要な道具やツールのことを指します。
例えば使用するシステムの名前やファイル・ソフトの名前などがあげられるでしょう。
Aの作業ではどのシステムを使用し、Bの業務ではこのファイルが必要などの記載をしっかりとしておけば、実際に作業する際も困りません。
作業手順とポイント
作業手順とポイントの部分には、具体的な説明を記載しましょう。
システムの操作方法や画面遷移など、写真や画像を用いて説明すると、より分かりやすくなります。
また、作業していく中で効率的に進めるポイントがあれば、あわせて書いておくと効果的です。
業務効率を向上させるためにも、活用できるヒントは積極的に記載しておきましょう。
判断基準
判断基準には、実際に行った業務が完了しているかを確認する基準を明示しておくとよいでしょう。
例えばファイルを保存する際に「保存ボタンを押下する」と記載するのではなく「保存ボタン押下後に完了の文字が出たことを確認する」と記載しておけば、明確な判断につながるでしょう。
この部分があいまいになっていると、実際に業務をする上で、クオリティの差が生まれてしまう可能性があります。
注意事項
注意事項は名称の通り、業務をするにあたっての注意点を記載しておきます。
このとき、手順に関するものや判断基準に関するもの以外を記載しておくとよいでしょう。
例えば業務内で絶対に守らなければならないことやよくあるミスなどがあげられます。
記載する際は色を変えたり太字にしたりなどして、見落とさないような工夫を設けましょう。
テンプレートを用いて手順書を作成するメリット
テンプレートを用いて手順書を作成するメリットとして、以下の4つがあげられます。
- 手順書の作成を効率的に行える
- 手順書の品質を高められる
- 手順書の統一性を担保できる
- 手順書の変更に対応しやすい
それぞれの内容について、詳しく見ていきましょう。
手順書の作成を効率的に行える
手順書のテンプレートには、あらかじめ大枠が完成したものが用意されています。
そのため、手順書の作成を効率的に行えるようになるのはメリットといえるでしょう。
作成する際も、必要な項目が抜け漏れてしまうリスクを軽減できます。
デザインやレイアウトを考える必要もないため、すぐに展開できるのも、テンプレートを利用する強みです。
手順書の品質を高められる
テンプレートを用いて手順書を作成すれば、品質を高められる点もメリットとなります。
特にパソコンの操作に慣れていない人が手順書を作成すると、使いにくいレイアウトになってしまうかもしれません。
テンプレートであれば、作成スキルやパソコンのスキルに関係なく、使いやすい手順書を作成できるでしょう。
手順書の統一性を担保できる
手順書のテンプレートを用いて作成すれば、統一性を担保できるのもメリットです。
特に複数の部署で手順書を導入するのであれば、クオリティを統一できるのは重要といえるでしょう。
業務をアウトプットする際にも支障が出る恐れがあるため、社内全体で統一できるテンプレートを活用するのがおすすめです。
手順書の変更に対応しやすい
テンプレートを用いて手順書を作成すれば、変更が生じた際に対応しやすいのもメリットとなります。
軽い修正であれば業務ごとに改善すればよいですが、項目の追加や削除をする場合は、対応が漏れてしまうかもしれません。
社内で共通のテンプレートを使用すれば、一つのデータを修正すればすべてに適用されます。
このことから、ミスの防止につながり、業務クオリティの向上も見込めるでしょう。
まとめ|手順書を作成するならテンプレートを活用するのがおすすめ
手順書を作成するなら、テンプレートを活用するのがおすすめです。
作成の手間や時間を抑えられ、手順書のクオリティもある程度担保されています。
手順書のテンプレートはさまざまな企業やサービスが提供しているため、自社に合ったものを選びましょう。
AirQuestでは、手順書のテンプレートを提供しているのはもちろん、作成のサポートも行っております。
これから手順書の導入を検討しているのであれば、ぜひ一度お問い合わせください。
Comment