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働きがいのある職場とは?正しい考え方に基づく職場づくりの方法や得られるメリットなどを解説

働きがいのある職場とは、一体どのような環境なのでしょうか?現代のビジネス環境では、従業員が誇りを持ち、モチベーション高く働ける職場づくりが求められています。

しかし、具体的にどのような要素が働きがいを生み出し、職場の雰囲気を改善できるのか、悩んでいる方も多いはずです。

本記事では、働きがいのある職場の特徴や、実際に成功している企業の取り組み事例を紹介し、組織の改善に役立つヒントをお届けします。今すぐ、自社の職場環境を見直す一歩を踏み出してみませんか?

働きがいのある職場とは?注目されている理由と考え方

「働きがい」とは、働くことで得られる喜びや価値を指し、これを感じることで従業員のモチベーションが高まり、仕事に継続的に取り組む力となります。

働きがいを感じることは、仕事を通じて充実した人生を送るための重要な要素です。ここでは、働きがいが注目されている背景とその学術的な考え方について詳しく解説します。

働きがいが注目されている背景  

働きがいは、今や世界的に注目されているテーマです。例えば、SDGs(持続可能な開発目標)の一つには「働きがいも経済成長も」が掲げられ、持続可能な社会の実現に向けて、働きがいを高めることが求められています。さらに、経団連が推進する「働き方改革 toward Society 5.0」においても、大企業を中心に働きがいを重視する取り組みが広がっています。

参照元:働き方・休み方改革/ワーク・ライフ・バランス | 一般社団法人 日本経済団体連合会

特に、コロナ禍でのテレワークの普及により、従来の労働環境が大きく変化し、成果ややりがいを重視する働き方が一層注目されるようになりました。このような背景から、企業は従業員の働きがいを高めるための環境づくりが重要視されています。

働きがいの学術的な考え方  

働きがいに関する学術的な考え方として、世界約100か国で働きがい認定企業の発表を行う「Great Place to Work®」の基準が挙げられます。同機関は、働きがいのある会社を「やりがい」と「働きやすさ」の両方を兼ね備えた企業であると定義しています。この考え方は、心理学者フレデリック・ハーズバーグが提唱した「二要因理論」に基づいています。

参照元:働きがいのある会社研究所(Great Place To Work® Institute Japan)

ハーズバーグの二要因理論によると、「やりがい」は職務満足に関わる動機付け要因であり、従業員が仕事に対して感じる充実感や達成感を促進します。一方、「働きやすさ」は職務不満足に関わる衛生要因であり、仕事を行う上での環境や条件が整っていることを意味します。この両方が揃うことで、従業員が働きがいを感じられる職場が実現します。

働きがいのある職場づくり:動機付け要因を満たす方法  

働きがいのある職場を作るためには、従業員が成長や承認を感じ、仕事に対する興味や達成感を得られる環境を整えることが重要です。この動機付け要因を満たすことで、従業員のやる気を引き出し、組織全体のパフォーマンスを向上させることができます。

成長や承認を感じられる機会をつくる  

従業員が仕事を通じて成長し、周囲から認められていると感じる機会を提供することは、働きがいを高めるために不可欠です。

具体的には、資格取得支援や社内検定制度、社内表彰やサンクスカードの導入が有効です。これにより、従業員は自分の努力が認められ、成長を実感することで、さらなるモチベーション向上につながります。

仕事の達成感を得られる目標設定をする  

仕事にやりがいを感じてもらうためには、社員にとって公平感や納得感のある目標設定が重要です。明確で達成可能な目標を設定することで、従業員は仕事に対する達成感を得ることができます。

結果的に、やりがいや自己効力感が高まり、長期的なモチベーション維持につながります。

仕事に興味を持つ機会を作る  

従業員が仕事に興味を持ち、働きがいを感じられるようにするためには、仕事に対する関心を高める機会を提供することが重要です。

具体的には、1on1ミーティングでの対話や、社内公募制度や社内インターン制度を通じた仕事体験の場を設けることが有効です。従業員自身が働きがいのある仕事を見つけ、その意義を理解する機会が生まれるでしょう。

権限や責任を与えてできることを増やす  

働きがいを高めるには、従業員に適切なタイミングで権限や責任を与えることも重要です。

昇進やエンパワーメント(権限移譲)を実施することで、従業員はプレッシャーを感じる一方で、周囲からの承認や期待を受け、自身のスキルアップとモチベーションの向上につながります。従業員は自己成長を実感し、働きがいを感じる職場環境が形成されます。

働きがいを感じられる職場づくり:衛生要因を満たす方法

働きがいのある職場を作るためには、従業員が不満を感じないような環境を整えることが不可欠です。会社の方針や作業環境、対人関係、給与などの衛生要因を適切に満たすことで、従業員が安心して働くことができ、職場全体の士気や生産性が向上します。

ここでは、衛生要因を満たすための具体的な方法を紹介します。

共感できる経営理念やパーパスを掲げる  

企業の方向性や経営者の思いを示す「経営理念」や、社会における存在意義を表す「パーパス」は、従業員の誇りやモチベーションに大きく影響します。

自社の経営理念やビジョン、パーパスが従業員に共感されない場合、不満やモチベーションの低下を招く可能性があります。そのため、経営理念やパーパスの内容や周知方法を見直すことが大切です。

また、上司の管理や指導が個人的な価値観ではなく、企業の方針に基づいて行われることも従業員の安心感につながります。

評価や待遇、業務量が適切か見直す  

人事評価や給与などの待遇が業務内容と実績に見合ったものであること、そして残業や休日出勤を前提としない適切な業務量の割り振りがされていることは、従業員が職場に不満を抱かないための基本的な条件です。

ただし、不満があっても表立って言いにくい内容であるため、従業員の本音を知るためには、匿名のアンケートなどを活用して現状を把握することが有効です。

コミュニケーションの活性化を図る

企業は、従業員同士が相互理解を深め、意見の発信や情報共有がしやすい職場環境をサポートする必要があります。具体的には、ランチ会や懇親会、1on1ミーティングなどを実施し、職場内でのコミュニケーションを活性化させることが重要です。

これにより、従業員は働きやすさを感じ、職場全体の雰囲気が改善されます。

柔軟な働き方ができる勤務体制を作る  

感染症の流行によるテレワークの普及を経て、柔軟な働き方を求める従業員が増えています。また、「ウェルビーイング経営」が広まり、社員の身体的・精神的・社会的な健康を重視する企業が増加しています。

従来の働き方に固執する企業では、従業員の不満が高まり、人材流出につながるリスクがあるため、短時間勤務や在宅勤務、フレックス勤務など、ライフステージの変化や個々の希望に対応できる勤務制度の整備が求められます。

働きがいのある職場であるメリット

働きがいのある職場は、従業員と企業の双方に多くのメリットをもたらします。ここでは、働きがいを感じられる職場がどのように企業の成長や従業員の満足度向上に貢献するかを解説します。

業績が向上する  

働きがいを感じている従業員は、自ら進んで業務に取り組む姿勢が強くなります。主体的に業務に取り組むことで生産性が向上し、その結果、企業の業績向上につながります。

人材の定着力がある  

働きがいを感じている従業員は、自分が会社から期待されている職務や職責を理解しており、会社に対する貢献意欲が高まります。その結果、仕事に対する満足感が増し、社員の定着率が向上します。

新しいアイデアやビジネスが生まれる  

従業員が自分の得意分野や強みを活かしながら「自分事」として仕事に取り組むことで、創造的な発想が生まれやすくなります。このような環境では、新しいアイデアやビジネスが生まれる土壌が整い、企業のイノベーションが促進されます。

人材が成長する  

働きがいを感じる従業員は、仕事に対する意欲やモチベーションが高いため、より主体的に業務に取り組むことができます。仕事を通じてさまざまな経験やスキルを身につけることで、従業員は自身の成長を実感し、さらなる成長を目指すようになります。

働きがいのある職場の特徴

働きがいのある職場は、従業員が誇りを持ち、モチベーション高く働ける環境を提供します。ここでは、働きがいのある職場が持つ具体的な特徴について解説します。

職場内のメンバーが信頼感でつながっている  

働きがいのある職場では、メンバー一人ひとりが互いに信頼し、尊重し合うことで、従業員が誇りを持って仕事に取り組むことができます。職場に公正なルールがあり、連帯感が育まれることで、従業員は能力を最大限に発揮しやすくなります

このような職場環境が整うことで、従業員は労働そのものの楽しさや興味を感じ、内面的な働きがいを獲得します。

経営理念がシェアされている  

企業の理念やビジョンが従業員にしっかりと浸透し、従業員一人ひとりが企業の目標達成に向けて自分自身の行動目標を明確に持っている職場は、働きがいのある職場の重要な特徴です。

このような環境では、従業員が企業の目標を自分ごととして捉え、より積極的に業務に取り組むことができます。

有効なリーダーシップが発揮されている  

働きがいのある職場では、リーダーシップが効果的に発揮され、職場が効率的に稼働し、柔軟に対応できる環境が整っています。有能なリーダーは、従業員の意欲を引き出し、戦略的に職場を導くことで、組織全体のパフォーマンスを向上させます。

やりたいことをサポートする環境がある  

働きがいのある職場では、企業や職場の柔軟性が重要です。例えば、社員が総務から営業にチャレンジしたいと申し出た際に、それを支援できる体制が整っていることが理想です。

さらに、もしその社員が「やはり元の部署に戻りたい」と願い出た場合でも、その希望が叶うような柔軟な対応ができる環境が求められます。

このように、社員が「やってみたい」「知りたい」「試してみたい」と思ったことに対して、企業が積極的に応援する姿勢を持つことが、働きがいを高める要素となります。

働きがいのある職場の取り組み事例

働きがいのある職場を作り上げるための具体的な取り組みを行っている企業の事例を紹介します。これらの事例から、どのようにして働きがいを高める職場環境を実現しているかを学ぶことができます。

Slack Japan  

Slack Japanは、世界17カ国でビジネスコラボレーションツール「Slack」を展開しており、2020年の「働きがいのある企業ランキング」では11位に選ばれています。同社は「みなさんのビジネスライフをよりシンプルに、より快適に、より有意義に」をミッションとし、その実現のために「共感」「匠の精神」「思いやり」「遊び心」「向上心」「チームワーク」の6つのコアバリューを掲げています。

Slack Japanは、日本においても「自分たちがモデルカンパニーになろう」という意識を持ち、働きがいのある企業になるための努力を続けています。その具体的な取り組みとして、コアバリューと「社員に求める4つの性質」を明確にし、社員の意識づくりを徹底しています。その結果、生産性の維持やイノベーション、新しいアイデアの創出につながり、働きがいの高い職場環境を実現しています。

アドビ株式会社  

アドビ株式会社は、Adobe IllustratorやAdobe Photoshopなどのクリエイティブツールで知られるグローバル企業です。同社の働きがいのポイントは、充実した福利厚生制度や納得感のある報酬、そしてワークライフバランスの推奨にあります。

アドビ株式会社では、社内の連帯感を高めるために、企業トップが直接対話の機会を設け、一人10分程度の対話を1年間で約600名と行いました。また、組織内での多様性を意識し、幅広いバックグラウンドを持つ人材が信頼感を持って活躍できる環境を整えています。

さらに、40年以上にわたり新たなプロダクトやサービスを提供し続ける企業として、従業員が自社製品に誇りを持ち、企業への忠誠心を高めています。

組織の縦割りをなくすため、所属チームに関係なく参加可能な全体会議を実施し、評価制度も四半期ごとに見直すなど、頻繁なコミュニケーションを通じて納得感のある評価を行っています。

株式会社ミクセル  

株式会社ミクセルは、医科学分野の研究支援事業や介護ヘルスケア事業を展開している企業です。代表を務める島 幸司氏の「会社員時代に不満を感じていた要素を排除する」という理念に基づいて、働きがいのある職場づくりを実践しています。

具体的な取り組みとしては、責任は負うが権限を持てないという矛盾を解消するために、社員への権限移譲を推進しています。さらに、目標管理の手法として「OKR」(Objectives and Key Results:目標と主要な結果)をチームごとに設定し、その達成までのプロセスを現場に委ねることで、自律的な組織づくりを進めています。

このような取り組みを通じて、社員が主体的に働き、達成感を得られる環境を構築しています。

まとめ

働きがいのある職場を作ることは、企業の成長と従業員の満足度向上に直結する重要な要素です。職場内の信頼感、経営理念の共有、有効なリーダーシップ、柔軟な働き方のサポートなど、さまざまな要因が働きがいに影響します。

事例に見るように、成功する企業はこれらの要因をしっかりと満たし、従業員が自発的に働ける環境を整えています。

まずは、現状の職場環境を見直し、どの要因が不足しているかを特定しましょう。次に、具体的な改善策を計画し、実行に移すことで、働きがいのある職場づくりを進めてください。

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